自己満足その1

薄紅色に染まった目元







「………は………っ」


始まりは何だったか

忘れるほどに些細な内容のはずなのに、お互い譲れなくて
エスカレートする口論の末に、お前から仕掛けてきた口付け


『嗚呼もうめんどくせぇ!!?』


めんどくせぇ?
お前にとってはそうかもしれねぇけど、俺にとっては割と重要なコトだったんだけど?

別にこのまま舌噛み切ってやっても良かった
このままお前の腕なんて振り払ってやっても良かった

けど……まあ、キス自体はキライじゃないし

何より……滅多なことでは表情を崩さないお前の、目元が薄く染まっていたから
必死になってるんだって、判るから

俺とのじゃれあいみたいな口論に
俺とのキスに

そう思うと……何だか許せる気もするから

今はもう少しだけ………お前の腕の中で

口付けで


酔っていて、やる





喧嘩の内容は皆様のご想像にお任せいたします…。


06,04/23

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